こんにちは、Islaです。
イギリスに在住経験があります。
今回の記事は
といった方向けに解説していきます。
ウィリアム・シェイクスピアがどんな人物でどんな作品を書いたのかや英語での名言などが分かる!!
ウィリアム・シェイクスピアってどんな人物?
ウィリアム・シェイクスピアは、イギリスのウォリックシャー州にあるストラトフォードアポンエイヴォン出身の劇作家および詩人です。
誕生は1564年4月26日とされていますが、正確には分かっていません。
これは、ウィリアム・シェイクスピアがキリスト教の洗礼を受けた日として記録に記されています。
市会議員でもあった父と、地主貴族の血筋を持つ母のもとに生まれ裕福な家庭環境で育ちました。
地元のラテン語の文法や文学について学べる学校に通ったあと、初の戯曲を執筆しています。
その戯曲には学校で学んだ文学の知見が生かされていました。
そして18歳の時にはアン・ハサウェイという女性と結婚をしています。
結婚後の20歳を過ぎた頃にロンドンへ行き、劇作家として活躍を果たし有名な四大悲劇を書き上げました。
この白くて大きな建物はロンドンにあります。
当時の劇場は火事や取り壊しにより失くなってしまったため、シェイクスピアの活動していた劇場「グローブ座」を再現させたものです。
引退をしてからはストラトフォードアポンエイヴォンに戻り余生を過ごしました。
彼はホーリー・トリニティ教会の中に埋葬されており、隣には妻であるアン・ハサウェイも埋葬されています。
墓石にはウィリアム・シェイクスピア本人が書いたとされる「私の骨を動かすものは呪われる」という言葉が記されています。
誕生日やロンドンに進出した本当の理由、そして正確な死因などは分かっておらず謎が多い人物とされています。
シェイクスピアの四大悲劇
四大悲劇とは、ウィリアム・シェイクスピアによって1600年の初めから書かれた有名な4つの悲劇作品のことを指します。
書かれた年代順に並べるとこのようになります。
- Hamlet (ハムレット)
- Othello (オセロ)
- King Lear (リア王)
- Macbeth (マクベス)
これら四大悲劇の作品がどのような物語なのか、簡単なあらすじと共に紹介をしていきます。
ハムレット
Hamlet(ハムレット)はシェイクスピアを代表する作品であり、悲劇の物語です。
北欧伝説が元になっていて、舞台はデンマークです。
王が亡くなり、王の弟であるクローディアスは王妃と結婚して新しく王の座に着きました。
亡くなった王の息子であるハムレットは悲しみに暮れていました。
そんな時に城の従臣から亡き父の霊が出るという噂を耳にし、会いに行きます。
ハムレットは父の霊と会話をし、クローディアスによる毒殺だったという事実を知ります。
その後ハムレットは、気が狂ったフリをしてクローディアに復讐をしようと計画を立てる..といった葛藤をしていく物語です。
リア王
King Lear(リア王)は、ブリテン島(イギリス)が舞台の悲劇作品です。
ブリテン島の老王であるリア王は自身の退位にあたり、三人の娘に領地を与えようと考えます。
長女と次女はリア王に取り入るが、末娘は素直に物言いをしたことで王の逆鱗に触れ、追放されてしまいます。
その追放がきっかけで末娘は素直な心を称賛され、フランス王と結婚しフランス王妃となります。
そしてリア王は、長女と次女にまんまと裏切られてしまいます。
国を追い出されたリア王は、荒野をさまようことになってしまい狂人と化していきます。
そこで、リア王を助けようと末娘は父との再開を試みるが..といったなんとも切なく悲しい物語です。
オセロ
Othello(オセロ)は、イタリアのヴェニスが舞台となっている悲劇作品です。
ヴェニスの軍人で、アフリカ系のムーア人であるオセロは若く美しいデズデモーナと駆け落ちをします。
そして軍人のオセロは、旗手のイアーゴではなく別のキャシオーという男を昇進させたことによりイアーゴは怒り2人を引き裂こうとします。
イアーゴはオセロに、妻であるデズデモーナがキャシオーと親密な関係にあると嘘を吹き込みます。
そしてイアーゴは、オセロがデズデモーナに贈ったハンカチを盗みキャシオーの部屋へ置くという悪巧みをします。
それによりオセロは、嘘を信じて嫉妬と怒りにのまれイアーゴにキャシオーの息の根を止めるよう命じて..といった波乱万丈の物語です。
有名なボードゲーム「オセロ」の名前の由来はこのシェイクスピアのオセロから来ています。
そして、ディズニーのアラジンに出てくる赤いオウムの名前「イアーゴ」もこのシェイクスピアのオセロに登場する人物を基にしています。
マクベス
Macbeth(マクベス)は、他の四大悲劇に比べて比較的短い作品です。
スコットランドの将軍であるマクベスは、荒野で3人の魔女に出会います。
それぞれの魔女が、マクベスは「領主になる」,「いずれ王になる」,「ダンカン王の子孫が王になる」などと1人ずつ奇妙な予言をします。
その後、領主を任せるという知らせが届いて予言を確信します。
マクベスは王になるという予言にも心を踊らせていましたが、現在の王ダンカンは息子を王位継承者として決めたことから不安を覚えます。
マクベスは妻と一緒にダンカン王の息の根を止めようと計画をして実行に移します。
晴れて王になったマクベスですが「ダンカン王の子孫が王になる」というもう一つの予言を恐れます。
マクベスの妻と共に少しずつ精神が不安定になっていき、更には霊まで見てしまい..といった罪に罪を重ねていくような恐ろしい悲劇の物語です。
イギリスの文学者であるA.C.ブラッドリー氏が執筆をした「Shakespearean Tragedy(シェイクスピアの悲劇)」という本によって言及され、これらの作品が四大悲劇と呼ばれるようになりました。
有名な「ロミオとジュリエット」は物語の中にある深さに欠けることから四大悲劇には選ばれていません。
この理由は、四大悲劇を読んでみるとよく分かります。
シェイクスピアの有名作品
四大悲劇の他に有名なシェイクスピアの作品をいくつか紹介していきます。
ロミオとジュリエット
Romeo and Juliet(ロミオとジュリエット)は言わずと知れた名作で、悲しい結末を迎える悲劇の作品です。
舞台は14世紀で、イタリアの都市Verona(ヴェローナ)で物語が繰り広げられます。
ロミオの家族であるモンタギュー家とジュリエットの家族であるキャピレット家は対立をしていました。
そんなある日ロミオが忍び込んだパーティーで出会った2人は恋に落ちます。
その後、ロミオの親友がキャピレット家の1人に殺されてしまう事件が起きます。
逆上したロミオはその犯人に復讐をします。
それが明るみに出て、ロミオは追放されてしまいます。
悲しみに暮れるジュリエットに父は大公の親戚との結婚を命じます。
ジュリエットはその結婚を逃れるためにある計画を決意する..といった心苦しい物語です。
ヴェニスの商人
The Merchant of Venice(ヴェニスの商人)は、イタリアのベネツィア(英語ではVenice = ベネツィア)が舞台の喜劇作品です。
主人公の商人アントーニオは、友人のバサーニオが上流階級のポーシャと結婚をするにあたって金を貸してほしいと頼まれます。
アントーニオは商売として出している船に財産を置いていたため、持ち合わせがありませんでした。
友人のためを思ったアントーニオは、仕方なく利子をつけて貸し付けをするシャイロックの元へ行ってお金を貸してもらうことにしました。
シャイロックはユダヤ人として蔑まれていたことから、元々アントーニオを嫌っていました。
そのことから契約書に、期限内に返済できなければ「胸の肉1ポンド」を差し出さなければならないと書いて要求しました。
船が戻ればすぐに返済をできると考えていたアントーニオは要求をのみ契約を交わします。
ところが船が難破してしまい、アントーニオはシャイロックにお金を返せなくなってしまい絶対絶命の大ピンチ!
それを聞きつけた友人バサーニオはシャイロックにお金を返そうとしますが、アントーニオを嫌いなシャイロックはそのお金を受け取りません。
裁判に発展しシャイロックは約束どおり「胸の肉1ポンド」を要求するが果たしてアントーニオの運命は..といった怖くも先が気になる物語で、巧妙な裁判でのやりとりのシーンが見所です。
夏の夜の夢
A Midsummer Night’s Dream(夏の夜の夢)は、森の妖精によって引き起こされるラブコメのような喜劇です。
ギリシャの公爵とアマゾン国の女王の結婚式を間近に控えていました。
一方、貴族のハーミアとライサンダーは恋仲でしたがハーミアの父が別の男ディミートリアスと結婚をするように言います。
反抗したハーミアは、言いつけに背いたため古い法律のもと死刑を宣告されてしまいます。
ですが慈悲深い公爵は自身の結婚式まで4日間の猶予をハーミアに与えて、ディミートリアスと結婚をするかどうかを選ばせることにします。
ハーミアとライサンダーは夜に森で会うことを決め、それを友人のヘレナに伝えました。
ヘレナはディミートリアスが好きなため、彼もハーミアの様子を伺いにいくと考えたため森へ足を運びます。
森には、公爵と女王の結婚式で劇を披露するため6人の職人たちが密かに練習をしていました。
その森では妖精の王と王女が喧嘩をしていました。
機嫌を悪くした妖精の王は、パックという名の妖精に、目を開けた時に最初に見たものを好きになってしまう惚れ薬を王女につけさせます。
ところが、パックは森に来ていたライサンダーとディミートリアスにも惚れ薬をつけてしまいます。
そして2人はハーミアの友人であるヘレナのことを好きになってしまい..といったドタバタのラブコメです。
関係がバラバラになってしまったけれどハーミアの刑は免れるのか、また妖精の王と王女の展開も見所となっています。
お気に召すまま
As You Like It(お気に召すまま)は、シェイクスピアの故郷の風景を基に描いた喜劇の作品です。
兄を追放して公爵の地位に着いた弟フレデリックは、自身の娘シーリアと共に兄の娘であるロザリンドと宮殿で暮らしています。
一方、父の遺産を相続した兄のオリバーと、遺産を独り占めされてしまい苦難な生活を送っている弟オーランドがいました。
弟を鬱陶しく思った兄オリバーは、公爵主催のレスリング大会でオーランドを負かすようにある男に頼んで仕組みます。
ところがオーランドは勝利を果たし、大会に来ていたロザリンドと恋に落ちます。
その後、公爵はオーランドの亡き父がかつての宿敵であったことを知り、ロザリンドは追放されてしまいます。
そこでロザリンドは男装をして身を隠し、森へ向かいます。
オーランドも兄オリバーの逆鱗に触れ森へ逃げていきます。
そこで再会をした2人ですがロザリンドは男装で男になりきり、自分の正体を明かしません。
さらに2人は、森で暮らす羊飼いたちの恋愛に巻き込まれます。
オーランドもロザリンドに気持ちを伝えるため、男装をしたロザリンドに告白をする練習相手になってもらい..といったお互いの気持ちを探る駆け引きなど読みの深く面白い物語です。
シェイクスピアが残した名言
シェイクスピアはたくさんの作品を通して、様々な名言を残しています。
有名な英語の名言をいくつか紹介していきます。
All’s well that ends well.
終わりよければ全てよし
well = 上手く,十分に
シェイクスピアによる喜劇の戯曲で、そのタイトルになっている言葉です。
一度は耳にしたことがあると言える程の名言です。
To be or not to be, that is the question.
生きるべきか、死ぬべきか それが問題だ。
to be 〜 = 〜になる
これはハムレットに出てくる有名な台詞です。
「このままでいいのか、いけないのか」という心苦しい想いが伝わってくる名台詞です。
There is nothing either good or bad, but thinking makes it so.
物事に良い悪いもない、考え方によって良くも悪くもなる。
either A or B = AかBどちらか
こちらもハムレットに出てくる台詞です。
「本人の考え方次第で物の見方は変わる」という深い言葉です。
But love is blind, and lovers cannot see
the pretty follies that themselves commit.
恋は盲目で、恋人たちは自分たちが犯す愚行に気づかない。
blind = 目の不自由な,盲目の
follies(follyの複数形) = 愚かなこと,愚行
pretty = かなりの,とんでもない,ひどい
commit = (罪を)犯す,(悪事を)はたらく
これも「恋は盲目」と有名な表現で、ヴェニスの商人の作中に出てくる台詞です。
A fool thinks himself to be wise, but a wise man knows himself to be a fool.
愚か者は己が賢いと考えるが、賢者は己が愚かなことを知っている。
fool = ばか者,愚か者
wise = 賢い,頭の良い
喜劇作品の、お気に召すままに出てくる真意をついた言葉です。
The labor we delight in cures pain.
楽しんでする苦労は、苦痛を癒すものだ。
labor = 仕事,労働,苦労する
delight = 喜び,楽しいこと
cure = 治療する,癒す
これはマクベスに出てくる言葉で、王様を眠りから起こしに行くシーンで使われています。
You gods, will give us. Some faults to make us men.
神は、我々を人間にするために、何らかの欠点を与える。
fault = 欠点,誤り
悲劇作品のアントニーとクレオパトラに出てきます。
「完璧な人間などいない」と前向きになれるような言葉です。
シェイクスピアを英語で読む
シェイクスピアの作品を英語でも読んでみたい!と思う方には、まず日本語の和訳付きの本がおすすめです。
初めてシェイクスピアの作品を英語で読むなら、個人的に「ヴェニスの商人」がおすすめです。
長すぎず、内容も先が気になる面白いストーリー展開なのでピッタリです!
英語表現も、他の作品と比べると比較的優しい方です。
日本語訳付きで現代英語表現の、シェイクスピアの作品が読める本をいくつかピックアップしてみました。
シェイクスピアの世界
「シェイクスピアの世界」というこの本は、音声付きの「ロミオとジュリエット」「ハムレット」「ヴェニスの商人」「お気に召すまま」の4作品が入った1冊です。
シェイクスピアの作品をまとめて楽しみたい方におすすめです。
英語で読むシェイクスピア四大悲劇
シェイクスピアの有名な四大悲劇「ハムレット」「オセロ」「リア王」「マクベス」を堪能したい方にピッタリの1冊です。
こちらも音声付きで、リスニングの英語学習にも適しています。
以上が「四大悲劇の作品で有名なイギリスの作家シェイクスピアと英語の名言」でした。
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